野口久美子『インディアンとカジノ』【本の感想】
アメリカのインディアンと言えば、映画「ダンス・ウィズ・ウルブズ」を思い出します。
独自の生活を行っている人たちという印象がありました。
この本では、インディアンがカジノ産業を行っている事について書かれていて、普段気が付かなかったことなので、興味深く読みました。
本では、アメリカのインディアンの歴史を辿りながら、カジノ産業を行うに至った経緯を説明しています。
西洋からの移民国家が土地を得る代わりに、インディアンに保留地での部族自治を約束したのが始まりのようです。
その時の条約で、保留地には州の税制が適用されないことから、お得なタバコ販売を経て、カジノ設立に繋がっている。
保留地の場所によって、繁盛しているカジノと、そうでない所があるのにも驚いた。
カジノで儲かったおかげで、インディアンの生活が安定したり、自分たちの博物館を建設して、部族のアイデンティティを守る事ができたようだ。
日本でカジノを始めるたら、社会が行きつく先は何だろう。
この本の初版は2019年11月です。