goboukuntry’s diary

ゲーム、本の感想が中心の雑記ブログです。ゲームは基本ネタバレなしです

羽田圭介『成功者K』【本の感想】

 以前同じ作者の『ポルシェ太郎』という作品を読んだとき、本に付いていた帯(宣伝)に、この本の事が紹介されていたので、気になって読みました。

 

 主人公Kは小説家です。ある日、Kは芥川賞を受賞してしまってから、急に有名人となってしまいます。

 世間や自分の周囲の変化に、主人公は自分自身の事を「成功者K」と自称します。作中で、成功者Kは環境の変化に伴う心境の分析を綴って行きます。成功者Kはどうなってゆくのか、興味をそそられながら私はこの本を読みました。

 

 成功者Kは成功者になった後、自分自身を外に表現する時に、意思を持って挑んでいるように思えました。

 その行動原理を覗き見る感覚から、私は主人公Kがタイトルの「成功者」の他に表現された通り名を付けられるのではないかと思いました。(例えば「精巧者」とか)

 

 この本は「ポルシェ太郎」を読んで面白いと思った人も楽しめると思いました。また、テレビや雑誌等、メディアに出演している羽田圭介氏の姿を見たことのある人にもお勧めします。