沢渡あまね『仕事ごっこ その“あたりまえ”、いまどき必要ですか?』【本の感想】
仕事をしていると、会社のルールの中で「このルールは本当に必要なのだろうか?」と思うことがあります。
ルールの由来を尋ねた時、「昔からそうなっているから」「昔の事なので理由が判らない」と答えられる事がありました。
私はルールには従うタイプですが、明確な理由が無いと、疑問に感じてしまいます。
そんな時、この本が目に留まりました。
会社のビジネスにおいて、あたりまえとされているけれども、ムダに足を引っ張る慣習の事を、この本では「仕事ごっこ」と呼んでいます。
時代や慣習の変化にともない、もはや必要とされないルールに拘るために、仕事の意思決定や行動のスピードが遅くなってしまう。そして、ほかの人の仕事の進行にまで影響を及ぼしてしまう事。
この本は、「仕事ごっこ」の改善をしてはどうかという内容の、情報の提供を目的としています。
それぞれの事例は、まず童話形式の物語で紹介され、その後、読者に内容が必要であるかどうかを考えさせるような解説文が展開されます。
その内容をどうするかは、自分自身で決定する必要があります。この本は、自分で考えて行動する事が大切だと述べているのだと思いました。
なお、この本の初版は2019年7月です。時間が経つと、社会的なルールや価値の考え方が変わる事も考えられますので、内容が気になったら早めに読んでおいたほうが良い本だと思います。