川上淳子『高齢者に「キレない」技術』【本の感想】
この本は、高齢者と関係ある環境(家庭、介護、看護)にいる人たちに向けて、高齢者相手に感情を乱されないための技術を教えてくれるものです。
本の中で取り上げられた、様々なシチュエーションの会話例には、自分に当てはまる事がありました。
会話例には、ありがちな展開(バッドエンド)のものと、それの会話をどのように転換すれば、良い方向にもって行けるのかを示した例を併記しています。
その会話例をみて、「こういう時は、ああすれば良いのだな」と思え、どうして良いかわからなった私は、心が軽くなりました。
この本では基本的に、高齢者を変えようとせず、自分の対処の仕方を改めることを重点に置き、そのための方法を色々と提案しています。
特に怒りに対処するアンガーマネジメントに関する実践法は、参考になりました。
本のデザインは黄色からオレンジ色を基調にしたもので、温かみがあり落ち着いた雰囲気に仕上がっています。
ページの所々に現れるイラストも、コミカルのキャラクターで、問題がシリアスになりすぎないように役立っています。
この一冊の中に、人づき合いのために大事なものがギュッと詰まっている。
そう思える本でした。
この本の初版は2019年12月です。